白瓷(しらし)は磁器土の上に灰釉をかせた磁器。
タナカシゲオさんが考えた祭器で、李朝期にはない形。
何とも愛しい耳に灰釉の青み、窯の中でついた砂跡が独自の景色を出しています。
古い李朝期の焼き物に影響を受けた彼の白瓷は日本の磁器土と韓国の磁器土を調合したオリジナル。
灰釉も彼自身が作っており、主に広葉樹と松から作られたもの。灰釉は日本では5世紀頃にはじまり、中国では紀元前より続く歴史ある東洋独自の釉薬です。
古伊万里と並べても違いが分からない程馴染みがよく、古物を好きな方、お茶やお花を嗜む方、ただただこの姿にやられたと言う方。全ての方におすすめです。
size / 11cm x h6.5cm
重さ 0.3kg
時代 / 現代 2025
国 / Japan
底にがたつきがあり、傾きがございます。この景色がお好きな方に。水漏れなどはなく、底も安定していますので通常のご使用に問題ございません。
【 about タナカシゲオ 】
奈良県の明日香村。
美しい田園風景と高松塚古墳、石舞台など、歴史的遺跡や古墳が多数存在するその土地は、日本はじまりの地と呼ばれる場所でもある。
その地で、土と火と自然と語らい暮らす、タナカシゲオ。李朝などの古い器に影響を受けた彼は、ただ技術を真似るのではなく、古き時代のように自ら土を掘り、広葉樹から釉薬となる灰を作り、窯も自ら作る。
『ただ技法を研究するより、その時代の暮らしを自然とするうちに自然も器にも美が宿っていくんじゃないかと思う。』そう語る彼は年上ながら、作ることを純粋に楽しんでいて少年のようです。
今回は通常表に出ない、タナカさんが楽しみ作る過程で生まれた一点物達をあえてお預かりしています。
結果(作品)を作っているのはなくて、
自然と共に生きる、つくる。
その時間そのものを、心から楽しむ。
それが彼の生き方であり、つくるということ。
【 うつろいの間___時に寄せて】
古物
骨董
現代の作り手
国も時代も超えた、
時を届ける一点物の道具たち。
時の道具と共に
時間のうつろいに耳を澄ませる時間を。
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