蓋を閉めても開けても 姿の良い小壺。
オンギは元々は味噌や醤油、コチュジャンなどの醬(ジャン)やキムチを保存する容器として韓国の食文化を代表する形ですが、彼が作るオンギは用途を超えたオブジェとしての美しさを持っています。
他の土器に比べるとざっくりとした土味です。
土は彼が自ら奈良や大阪の須恵器の土を取りに行ったもの。調合は毎回変わるので同じ物はありません。
size / 12cm x h14cm
重さ 0.5kg
時代 / 現代 2025
国 / Japan
写真のように漆による直しがございます。直しはタナカさんによる物で、大味がかえってこの器の良さとなっています。水がもるため、花を入れられる際は落としをお使い下さい。
【 about タナカシゲオ 】
奈良県の明日香村。
美しい田園風景と高松塚古墳、石舞台など、歴史的遺跡や古墳が多数存在するその土地は、日本はじまりの地と呼ばれる場所でもある。
その地で、土と火と自然と語らい暮らす、タナカシゲオ。李朝などの古い器に影響を受けた彼は、ただ技術を真似るのではなく、古き時代のように自ら土を掘り、広葉樹から釉薬となる灰を作り、窯も自ら作る。
『ただ技法を研究するより、その時代の暮らしを自然とするうちに自然も器にも美が宿っていくんじゃないかと思う。』そう語る彼は年上ながら、作ることを純粋に楽しんでいて少年のようです。
今回は通常表に出ない、タナカさんが楽しみ作る過程で生まれた一点物達をあえてお預かりしています。
結果(作品)を作っているのはなくて、
自然と共に生きる、つくる。
その時間そのものを、心から楽しむ。
それが彼の生き方であり、つくるということ。
【 うつろいの間___時に寄せて】
古物
骨董
現代の作り手
国も時代も超えた、
時を届ける一点物の道具たち。
時の道具と共に
時間のうつろいに耳を澄ませる時間を。
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