漆の声を聞き
漆と語らい
漆と遊ぶ
Toshihiko Iwataの大判の乾漆作品。
表裏共に時を経た古物のような無作為な景色が広がる作品で、人の手が一から作り上げたとは思えない風情を醸し出しています。
表は黒面に麻布の質感を活かした立体感があり、裏面はボロのような濃淡の景色となっております。古い物に負けない存在感と、モダンさを兼ね備えており、まさに現代と古い時代の物を高次元で接続させてくれる力作です。
壁にかけて絵のようにも、床に敷いても良い流動的な作品で、どちらにしても空間の方向性を決定づける力をもっています。
見た目に反して非常に軽いため、壁にテグスのみで吊るす事ができ、縦でも横でも場に合わせてお使いいただけます。
作為なき漆の声たちを姿におこす、岩田俊彦を代表する作品の一つです。
素材: 漆、麻布
こちらの作品には作品証明書が付属します。
茶の濃淡の面に落款がございます。
この作品はアートデリバリーセッティングによる大型配送のため、お届けまで二週間から三週間ほど頂戴致します。
【 About Toshihiko Iwata 】
経歴/ 1970年 神奈川生まれ
東京藝術大学美術学部工芸科漆芸専攻卒業
現在、神奈川県鎌倉市で製作を行う
2024年 「蝕-Erosion」
Whism乗興院(台北)
Place in my heart
POLA MUSEUM ANNEX(東京)
フォーシーズンズホテル大阪
Vip room 大型屏風 作品 など
【 Public collection 】
ポーラ美術財団
モンブラン文化財団
佐藤美術館
三嶋大社
【 岩田 俊彦からの言葉 】
漆液は、漆の木の血液といってよい。漆が固まるプロセスも、私達人間がケガをした時に血液が染み出し、かさぶたを作る酵素反応という作用に依拠しているからだ。
漆は、温度や湿度の差異、混ぜ入れる材料の違い等によって、実に様々なかさぶたをかたち作る。例えば漆を厚く塗ると縮み、塗膜の表面にしわが表れる。
それは、通常の漆塗りの工程では、失敗にあたるものだが、私はむしろそうした人知では及ばない、自然が醸し出す景色のようなものに心震え、その痕跡を慈しみながら一つの作品へと昇華させていく。
作品が出来上がっていく過程において、主体はあくまでも漆をはじめとした素材であり、彼らが結びつき、結晶化していく為には、どのように動き、どのようになりたいのか。
声なき声を聞きながら素材の意思に従って作業を進めていくのが私の役割。
漆を人間の側に引っ張ってくるのではなく、こちらができるだけ漆の方へ寄り添っていく。そんなものづくりをしていきたい。